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【2024/11/25 00:27 】 |
ミステリ
「黒と白の殺意」

ずーっと前読むと意気込んで書いた囲碁業界のミステリーです。
気を付けますが、ややネタバレになるかも。
紹介文。
  ↓
「椎名弓彦は「殺し屋」の異名を持つ、天才的なプロ囲碁棋士。ある日弓彦は、対局で訪れたホテルで、日本囲碁協会・大村理事の死体を発見する。股間と胸を刺されて絶命している彼のそばには彼の小学生の息子、啓太が呆然と立ち尽くしていた。容疑者は弓彦の弟、直人……。」

ヒカ碁以外で、現実の囲碁界をモデルにした創作を読んだことがなかったので
大変勉強になりました。
対局スケジュールを報せるのは、対塔矢アキラ戦のおかげで葉書のイメージが
強いですが、今時はメールらしい、とか。

各章のタイトルも、囲碁用語や、囲碁に関する格言?みたいです。

1「布石」
2「左右同形中央の手あり」
3「一間トビに悪手なし」
4「二目の頭は見ずにもハネよ」
5「ツケコシ切るべからず」
 ・
 ・
 ・
雰囲気があって良いのですが、惜しむらくはだんだん訳が分からなくなってきます。


さて、作者の方には大変失礼ですが、最初からヒカ碁変換してしまいました。

■主人公の椎名=勿論緒方さん。
この人が「殺し屋」と呼ばれているのは本文には全く関係ないです。
なんとなく格好いいからかな?
この人は緒方さんと反対方向にかっこつけな緒方さん。
(年収5000万以上あって文化アパートに住んでいる。
 そしてそういうのが格好いいと思ってるタイプ。多分)

■日本囲碁協会・大村理事(被害者)=申し訳ないけど塔矢行洋先生かな~。
どっちかというと座間先生な気もしなくないですが、息子がアキラだから。

■大村啓太=塔矢アキラ
目鼻立ちの整ったどちらかというと大人びた顔をしている。
物腰も十歳というその年齢に似つかわしくなく浮ついたところがない。
もっと小さいときからそうだった。
今朝も私に会うなりペコッと頭を下げ、『ご無沙汰しています』と言っていた。
ご無沙汰していますなんて言葉が少年の口から出ると普通かなり違和感があるものだ。
 しかし、啓太の場合はそれがなかった。


めっさ緒方視点のアキラさん描写っぽくないですか?
そして囲碁センスは天才的。

■七尾=ヒカル
緒方さん…じゃなかった椎名の今回のタイトル戦の相手。
ちょっと荷が勝ちすぎだけど、えらい若いのと生意気なので。

「やべーよ、怒らしちゃったよ、でもなー、椎名先生も大人げないよな。
 あんくらいでカリカリしちゃってさ」


ヒカルっぽいセリフ……。

■蒲生謙吾=桑原先生
椎名の師匠で、昔はスーパースターだった老人。
今はアル中で下品でどうしようもないけれど、未だにカリスマはあって
いつの間にか場の中心になっているような人。

「おれは周りの棋士よりすこーし強かっただけなんだよ」と酒に酔い、
上機嫌になるとよくそう言っていた。
少しどころではない。全盛期の彼は明らかに時代を超越していた。


啓太に三子置かせて勝負するのですが、いやらしくいやらしく絡んで
結局負けて、それでも嬉しそうにニヤニヤしているという場面があります。
素敵です。

■朴漢乗(パクハンスン)=高永夏
直接は出てこないですが。韓国の若手ナンバーワン。

朴は私より十歳年下であるが、その才能、実力はぬきんでている。
彼は十六歳という史上最年少で優勝して以来、現在まで世界戦で優勝した
数は十を越えているはずだ。彼が現役最強だと評価する人もいるくらいである。


■鹿島先生=吸血鬼みたいな先生。
棋院を政治的な部分で牛耳ろうとしている人。クール。

「私でも腹を立てることくらいありますよ。そんな高尚なことではなく、
もっと小さなことでも殺意を覚えることがあります」鹿島が小さく笑った。
「へえ。イメージにないですね。例えばどんな時ですか」
「例えばそうですね、絶対に死ぬはずのない石を、椎名先生に殺されて
負かされた時などです」
私は思わず鹿島の顔を見た。鹿島の目がキラッと光ったような気がした。




あかん、書いてたらキリがなくなってきた。
なんせ囲碁界の事や棋士のお仕事内容が色々リアルに書いてあるので
ヒカ碁の二次創作にとても役立ちそう。
囲碁の対局風景や、番外の鍔迫り合いも萌えます。

あ、勿論!ミステリとしてとても面白いですよ。
最初に犯人ぽいと思った人がやっぱり犯人だったという所は大変残念でした。
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【2007/07/12 23:06 】 | 未選択 | 有り難いご意見(2) | トラックバック()
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有り難いご意見
無題
うお、読んでみてぇ!
アキラが10才なのにヒカルはもうプロなのか。ショタか(笑)?
吸血鬼みたいな人は芹澤先生ですよ。つっても私も思い出すのにちょっと時間かかったけど(笑)。でもこの会話だけだったら白川先生でもイイ感じですね。
【2007/07/14 01:15】| | れ #9362a31976 [ 編集 ]
Re:んだんだ
芹澤先生!そうそう。あの人がメガネ掛けたようなイメージ。
北斗杯のスポンサー関係のメガネの人でも可。

ああ、緒方さんの兄弟子なんすよ、鹿島先生。
でも白川先生でも萌・え。る☆
暇な時に是非読んでみてけろ。
【2007/07/18 01:07】


“殺し屋加藤”
一昨年亡くなった、棋院の前理事長、加藤正夫名誉王座がそのように呼ばれてました。 
秀策のペンネームといい、碁界に詳しい方のようですので、もしかしたら追悼の意味もあるのかもしれませんね。
【2007/07/17 23:04】| | EQ #2abfc5eadc [ 編集 ]
Re:“殺し屋加藤”
>一昨年亡くなった、棋院の前理事長、加藤正夫名誉王座がそのように呼ばれてました。 

おお、本当にそんな方がおられましたか。エピソードモデルはその方かも。
不勉強でお恥ずかしい限り。


>秀策のペンネームといい、

あ!ほんとだ。見てたのに気付かなかった。
本当に本因坊秀策から拝借した名前みたいですね。
この方の囲碁物はもっと読んでみたいです。
何かと教えていただいてありがとうございます。
【2007/07/18 01:27】


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