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【2024/11/24 02:29 】 |
冒涜その二
一日遅れですがなっちゃん誕生日おめでとう~!
殆ど需要はないですが、年に一度パイド更新。(デスノも書いてます!)

去年の「前夜」の続き、春×夏でかなりラブラブというか甘甘です。
当時は総書記がすぐに亡くなるとは思ってなかったな。


がっつりR18で痛い表現がありますのでお気を付け下さい。
我ながらパイド二次でR18って他に知らないので緊張します……


朝鮮半島のどこか(多分DMZ付近)で、中国×日本、という内容です。

長いです。




【後夜】



断崖の岩場の上に、夏比古が座っている。
ミリタリーコートのまま軽く膝を抱え、ぼんやりと眼下の森を眺めていた。


その崖に、じゃり、じゃり、と静かに近付く足音があった。
勿論夏比古は気付いているだろうが振り向かない。
ぴくりとも動かない。

やがて足音が、彼のすぐ背後で止まった。
それを聞き澄まし、自ら声を掛ける。


「……あっけないね」

「……」


背後の影は答えない。
だがそれもいつもの事とばかりに、夏比古は気にした様子もなく続けた。


「意外とあっさり死んでくれた。
 ……これから、この国はどうなるんだろう」


この国の指導者が死んだと報道された、数日後。

彼が蜂起した一番の理由である母親の行方は、現在も分からない。
数日後に行われるかの指導者の「永訣式」に潜入して探すつもりだが
望みは薄いと言って良いだろう。

だが、肝心の母親の行方の手掛かりが消えた事について、
さほど落胆もしていない自分に夏比古は軽く驚いていた。

それよりも、突然のターゲットの死に、何とも言えない倦怠感を覚えている。


「泣きたい気分」

「……」

「泣いて良い?あっくん」


その昔、日本で、玲二にボーガンで撃たれた後。
明浩は夏比古に偶には馬鹿みたいだった日があっても良い、と言った。

だから夏比古は。
小春率いる356の暴動により、母代わりだった静枝が死んだ時、
思い切り泣いた。

今も……得体の知れない涙が、下瞼と眼球の境で表面張力を保っている。


「……良いですよ」


しかし、背後から聞こえた声は明浩の物ではなかった。
さすがにびくりと震えた夏比古の、目から水分がこぼれ落ちる。

立ち上がりながらゆっくりと振り向いたその顔は、
流れる涙に反して険しい物だった。


「泣いてたんですか?」

「靴」

「ああ、一昨日から明浩さんと同じブーツなんです。
 偶々ですよ」


小春は片足を持ち上げて笑うと、一歩夏比古に近付いて腕を伸ばし、
その頬に触れる。
指先についた水分を舌でぺろりと舐め取り、もう一度笑った。


「勃起しちゃうなぁ」

「女の涙に興奮するタイプ?さすがサド、って奴か」

「女なら、恐怖に泣きわめく顔か絶望に呆けた顔の方が興奮しますよ。
 夏比古さんだから、涙でも、クる」


言いながら、夏比古の冷たい目にも怯まずまた一歩近付く。


「今日は、約束を果たして貰いに来たんです」

「ああ……」



『この国何とか出来たらさ、俺の体なんかいくらでもやるから。
 君の好きな人頭アボカドもさせてあげるよ』


数ヶ月前に自分で言った言葉が、蘇る。
その時にはまさか、こんなに早く事が成るとは思わなかった。


「いいよ。でもまだ目的は達成してないから、人頭アボカドはまた今度ね」

「分かりました」

「じゃあ、俺の部屋でも行く?」

「いえ」


言い様に、小春は足を出して夏比古の足を払った。
涙を拭っていた夏比古は、不意を打たれてさすがにバランスを崩す。
そこに小春が覆い被さり、夏比古の頭は崖から空中に出て
その黒髪が谷底から吹き上がる風に乱された。


「っぶね!」

「大丈夫ですよ」

「いや、下手したら二人とも転がり落ちて死ぬでしょ」

「それが良いんじゃないですか。死と隣り合わせのセックス。
 興奮しません?」

「しねーし!」


声は荒いものの、その実夏比古は全く抵抗していなかった。
そんな所がまたそそると、小春は舌なめずりをする。

跨いだ身体を横に向け、コートを捲り上げてズボンをずらす。
現れた肌は、眩しい程に白かった。


「きれいなお尻ですね」

「……まあ、一応商売道具だから」

「男に身体売ってたんですか?」

「『男』じゃないよ」

「そうですか……。
 なら、このお尻を堪能出来た男は、明浩(あきひろ)さんくらいかな」


瞬間、小春の目の前の太股の筋肉が張り、それを認識した瞬間に
後ろに蹴り飛ばされていた。
断崖ぎりぎりの所に転がり、小春は身体をくの字に折る。


「げほっ、危ないじゃないですか、マジで」

「明浩(ミョンホ)を侮辱しないでくれる」

「あれ?寝てますよね?」

「んなわけないでしょ」


夏比古は反撃を恐れず、弛緩して岩の上に横たわった。


「意外だなぁ。ならもしかして処女ですか?」

「さあね」

「楽しみです」


起き上がった小春は夏比古を俯せにし、両腕をまとめて後ろ手に縛る。
足を開かせ、曝された排泄器官にたっぷりと唾を吐きかけた。
無遠慮に左手の指を突き入れて動かしたが、夏比古は目を閉じて耐えている。

ふと、思いついて右手の……機械の指に変えると、さすがに
「痛い。やめてよ」と小さく抗った。


「そろそろ……解れて来ましたかね」

「意外と、優しいんだね小春くん」

「そうですか?」

「いきなりぶち込まれるかと思った」

「そうしたいのは山々ですが、そうすると百パー失神されるんですよ。
 それじゃ面白くないんで」

「試した事あるんだ……」


呆れたような夏比古の声に、小春はくくっ、と小さく笑い、
目の前の身体を俯せて腰を持ち上げる。


「では」

「……っ!」


夏比古は、声にならない悲鳴を上げて身体を引き裂かれる感覚に耐えた。


「小春くん、デカいね……」

「ありがとうございます」

「てゆーか硬い」

「トンファーなんで」

「…………。あ、そう」

「僕のトンファー、自分のから型取りしたって話したことありましたっけ?」

「さあ」


現在、小春と私語を交わすことは殆ど無い。
にも関わらず聞いた事がある気がするのは、尼龍辺りが言っていたのか。

どうでも良い事だ。
それよりも夏比古は、消えない倦怠感と激痛に、意識を手放したいのに
手放せない事に苛々していた。


「なら、奥まで……一番奥まで、突いてよ」

「そんな事したら死んじゃいますけど。
 口から胃とか腸とか全部吐きだして」

「いいよ別に」

「死にたいんですか?」

「そうでもないけど」

「今やっても詰まんないんで明浩さんが見てる時にしましょうよ。
 それに、」


腰骨が、機械の手と生身の手で掴まれる。
夏比古は、小春の両手が塞がっている事にやっと気付いた。


「トンファーは嘘ですし。本当は本物です。
 あったかいでしょ?」


言うやいなや、一気に突き入れられる。


「った……!」

「ああ……夏比古さん、イイですよ」


ずるりと抜けた棒は、息を吐く暇もなく容赦なくまた入ってきた。
揺すぶられて、膝が痛い。
意図的に頭の中を空にして、ゆっくりと息を吐く。

視界に入る自らの膝の間に、ぽたりと赤黒い丸が出来た。


「血が出ましたね。やっぱり処女だったんですか?」

「……そーいう妄想、興奮するんだ?」

「男にしろ女にしろ、潤滑剤が出来てありがたいって話ですよ。
 濡れてないのに出し入れすると、僕も結構痛いんで」


小春はそれだけ言うと、それを証明するように激しく動き始めた。
また血が滴り、ペニスを伝って地面に落ちる。


「……日の丸」

「はい?」


夏比古にとって肉体的な痛みは慣れ親しんだ感覚だ。
それが不快なのか、心地よいのか既に分からない程に。

それよりも、自分の足の間に出現した日章旗が、日本人になりきれない彼の
ナショナリズムを何故か刺激した。

身体の奥まで犯される……。

自分という個が、まるでこの国に蹂躙されているような気がした。


「小春(シウチョン)……」

「何ですか?」

「ヤバい。気持ちいい」


小春は無言で腰の動きを緩め、夏比古の前に左手を伸ばす。
ゆるく勃起した性器を握って苦笑を漏らした。


「ヤバいですね。マゾにも程がありますよ」

「血が、」

「怖いですか?」

「いや……興奮する」

「マジですか。やっぱり僕たち、相性良いですよ」


ゆるゆると扱かれ、尻の中を突かれると痛みと快楽で
目の前が赤く染まる気がした。


「……五星紅旗の赤って、どういう意味があるんだったっけ?」

「なんですか急に」

「何となく」

「革命。ですよ」

「なんで革命が赤なんだろうね?」

「さあ。沢山血が流れるからじゃないですか?今の夏比古さんみたく」


早くなるピストン運動に、言葉を失い思考も途切れる。


「革命には、沢山の血が、必ず必要です……」

「ああっ……小春……染めて、くれ……真っ赤に……」

「……」


小春はクライマックスには無口になるタイプらしく、ただ息を荒げながら
動き続けた。

やがて夏比古が、ほぼ同時だがやや遅れて小春が達し、
二人とも血だまりの上に崩れる。
しばらくはぁはぁと、二人の乱れた呼気だけが響いた。




「は……ははっ。めっちゃ血、出てるし」

「乱闘、したみたいに、なってますね」

「似たようなもんでしょ」


小春は血に濡れた一物を、拭いもせずに下着の中に収めた。


「立てます?」

「どう考えても無理」


夏比古が顔を横に向けると、この国のくすんだ青い空と、国境の川が見えた。
カラ、と小石が転がり、カラカラと崖を落ちていく、音が遠ざかる。

今、小春が夏比古を殺そうとすれば抵抗する術もないし、
これだけの痕跡を残しながら犯した以上、その可能性は低くない。

だが、毛一筋ほども恐怖を感じなかった。

やがて、小春が立て膝になり、夏比古の手の戒めを解いてズボンを整える。


「どれが良いです?
 僕に背負われて戻るか、明浩さんを呼ぶか、それともこのまま放置されるか」

「はははっ。やっぱ小春くん優しい」

「……」


小春はニッと笑い、夏比古の身体の下に自らの身体を滑り込ませた。
背負って立ち上がり、トンファーを尻の下に通して座らせるようにして運び始める。


「痛てて……」

「もう一つ決めておいて下さい。
 死ぬ時は、このトンファー尻に突っ込まれるのが良いか、人頭アボカドが良いか」

「どっちでも良いよ、そんなの」


無言で宿営に戻る途中の、豊かな緑の森を。

夏比古は中国奥地のようだと思い、
小春は日本の田舎の景色に似ている、と思っていた。





--了--





※この後夏比古は寝込むと思います。
  小春は明浩くんにめっちゃボコられる筈です。

※小春(こはる/シウチョン)とか、明浩(あきひろ/ミョンホ)とか、
  その時の心理状態で呼び方を変える夏が書きたかったんです。
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【2012/08/23 19:07 】 | パイドパイパー二次創作(比較的まじめ) | 有り難いご意見(1)
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有り難いご意見
ううん!♪
大変美味しゅう御座居ました、
るるん♪
【2012/08/24 16:09】| | H #986ccb86c2 [ 編集 ]
うるるん♪
読んで下さってありがとう!
甘すぎて小春がちょっと気持ち悪いかと思ったのですが、お口に合いましたかしら。
お粗末様でした!
【2012/08/25 08:16】


貴重なご意見の投稿















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